2012年05月06日

ネットショッピングが主要チャネルとなる中で:『コンビニだけが、なぜ強い?』

コンビニの強みを大手3社に加えセブン鈴木会長のインタビューから分析したもの。業界全体の分析にはなっていないが、3社の個社分析のベースとして価値がある。

(序章)
・コンビニは社会や消費者のニーズに対応しながら進化を遂げてきた
・震災後の変化
 −女性やシニアの来店数が増えた(セブンは2割増し)
 −食品よりもサービス(コピー、宅配便など)利用の伸び率が増えた
・コンビニ=社会インフラだと自他共に認識した

(第1章セブン)
・セブンの強さは、トップの強いリーダーシップと、商品力とオペレーション力
・調味料などはコンビニだからという既成概念にとらわれて品揃えせず、わざわざ売れない店に自分達がしていた
・セブンあんしんお届け便
・間に合わせではなく、水切りネットや部屋干し洗濯洗剤が売れた
・1店だけの動きを見ていても分からない。意識的にマークして、1万3700店全店で何個売れたかというグロス単位で考えて、やっと、おやっ、少しずつ売れているなと気づいた

(第3章ローソン)
・戦略は、生鮮コンビニの拡大、ファーストフードの強化、商品力のアップ
・コンビニはITを中心にしたシステム産業、しくみ産業
・使っていたコンビニから離れる理由あ、欲しいモノがなかったとき
・プリズム:店と本部が一体となった戦略的な情報活用
・一般的なPOSデータでは、いつ、どこで、何歳代の人が、何を、いくつ買ったかが分かる。ポイントカードは違うので新商品偏重主義から脱却した
・プリズム効果でプレミアムロールケーキやローソン亭が開発された
・テスコをベンチマーク
・女子力発信型企画「あきこちゃん」

(第4章 コンビニが強い5つの理由)
・半歩先をいく変化対応力
・巻き込んで作る商品力
 日本一おにぎり、シュークリーム、ビールを売るのはセブン
・しくみづくりに欠かせない効率性
・消費者を引き寄せる娯楽性
・地域住民と育む公共性

(特別インタビュー コンビニが伸び続ける理由)
・難しく考えないこと。ただ素直にお客様の変化を見続ける。そしてどんな小さなことでも、あれおかしいぞと思ったら、想像力を働かせて仮説を立てて実行し、結果を検証してみること。その仮説・実行・検証を繰り返していれば、かならず何らかの突破口にたどりつき、新しい価値や市場を見つけることができる
・これからの成長チャネルはネットショッピングです。コンビニはインターネットで買ったものを預かったりする中継基地としての役割を担っていくでしょうね

コンビニだけが、なぜ強い?
著者:吉岡秀子


コンビニだけがなぜ強い?.jpg

序章 震災からわかったコンビニの本当の実力
第1章 近づいてくる店舗 セブン‐イレブン
第2章 ナンバースリーは「外」で勝負する ファミリーマート
第3章 脱コンビニ ローソン
第4章 コンビニが強い5つの理由
特別インタビュー コンビニが伸び続ける理由(セブン‐イレブン・ジャパン・鈴木敏文会長)

コンビニの強みを大手3社に加えセブン鈴木会長のインタビューから分析したもの。業界全体の分析にはなっていないが、3社の個社分析のベースとして価値がある。
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2012年05月05日

これがベストセラー?:『営業マンは「お願い」するな!』

ベストセラーになっているとのことで目を通したが、ちょっと前の勢いで売る飛び込み営業スタイルを解説したもの。環境が変わったので、これが通用する状況は少ないし、そもそもスタイルとしてどうかと思うが、商品を評価し、お客をほめる観点は参考にしてもよいか。

・営業とは、自分がよいと信じた物を相手のために断りきれない状態にして売ってあげる誘導の芸術である
・完全無欠の商品は絶対に存在しないという事実、それを現実のものとして受け入れ、欠点はあったにしてもそれをはるかに超える長所の価値に心から共感できるのであれば、考えようではその商品はその人にとって日本一自信のもてる商品となる
・テストクロージングとは、クロージングをテストすること。お客様に購入の意思があるかどうかを確かめることではなく、お客に買うことを前提として2者択一をしてもらう行為。例えば均等払いかボーナス払い、サービス品の選択など。「どちらかといいますと、どちらのほうがいいな〜と思われますでしょうか」と聞く

営業マンは「お願い」するな!
著者:加賀田 晃


営業マンは「お願い」するな!.jpg

セミナー受講生が見た加賀田晃とはー
はじめに

第1章営業とは「売ってあげる」仕事であるー哲学編
◆営業マンの運命を分けるのは、「考え方」である
◆「営業とは何か」
◆自分がよいと信じた物をー「自分が売ろうとする"商品"に自信はあるか?」
◆相手のためにー幸せになりたいなあ、先に相手を満たすこと
◆断れない状態にしてーお客が断るのは「いらない」からではない
◆「売ってあげる」ー営業マンは「幸せを運ぶ青い鳥」になるべし
◆誘導の芸術であるー営業とは、究極には何か?
◆お客に納得してもらう必要はない
◆相手に「気づかせる」ために質問せよ
◆営業のセオリーが理解できれば、日にちはいらない


第2章即決させる営業ーセオリー編
◆加賀田式「対人折衝のセオリー」
(1)アプローチ
◆アプローチこそ営業の命
◆感じのいい営業マンに「ノー」と言うのはむずかしい
◆「効果」があるほうがいつも正しい
◆アプローチで絶対に断らせないトーク術
◆一方的にしゃべるのは逆効果である
◆法人営業のアプローチ突破方法
◆一般家庭のアプローチ突破方法
◆インターフォン突破方・正攻法
◆インターフォンは壊れていると思いなさい
◆テレアポ突破方法
◆アプローチを成功させるためのスタンバイ
◆営業前の「スタンバイ」で自分のメンタルを整えよ
◆特許をとりたいほど強力なスタンバイ三か条
(2)人間関係
◆将を射んと欲すればまず馬を射よ
◆人はみな"重要感"に飢えている
◆見るもの、聞くもの、ふれるもの、すべてを利用すべし
◆人間の「服従快感」を刺激して抵抗力をなくせ
◆ほめるよりも「質問」しなさい
◆人間関係トーク@玄関の置物をほめる
◆人間関係トークA子どもの話をする
◆人間関係トークB腕時計をほめる
◆人間関係トークCサクセスストーリーを聞く
◆手相・人相でお客との距離を一気に縮める
(3)必要性
◆商品説明を急ぐな!
◆お客に"喜びと恐怖"を与えよ
◆お客に"喜びと恐怖"を与えるトーク例
◆プラスとマイナスでストーリーをつくる
◆必要性を話すまでカタログは出さない
◆商談ではノートを活用しよう
(4)商品説明
◆売れない営業マンほど商品説明が長い
◆事実ではなく「意味」を説明せよ
◆カタログは営業マンが見るためのものではない
◆商品説明の前に「言質」をとれ
(5)テストクロージング
◆「いかがでしょう?」とは絶対に言うな
◆買うことを前提に、二者択一で誘導せよ
◆いろいろなパターンの二者択一例
◆テストクロージングで「決めつけ」はご法度
◆やさしいテストクロージングから核心のテストクロージングへ
(6)クロージング
◆クロージングは「加賀田式」の最終兵器
◆興奮して話す相手に「ノー」とは言えない
◆「興奮が足りなかった」100%神話のストップ
◆興奮がなければ"ただの人"


第3章抵抗は間に受けるなー抵抗切り返し編
◆お客の抵抗は真に受けるな
◆相手の言葉のプラスとマイナスを考えよ
◆切り返しトーク@「忙しい」
◆切り返しトークA「お金がない」
◆切り返しトークB「値引きして」
◆切り返しトークC「すでに他社と取引がある」
◆切り返しトークD「知り合いがいる」
◆切り返しトークE「考えておく」
◆サービス品はここぞの場面で使え
◆ファミリー客を相手にするなら"棒つき飴"は必需品
◆いまでも覚えている「完全無欠」の抵抗
◆イエス・バット方式で話すと一気に抵抗を切り崩せる
◆営業マンの使命を果たすために、あえてイエス・バットを捨てるという選択もある
◆商品のマイナスは伝えるべきか否か
◆「失礼ですが」と一言添えるだけで、お客の反応は180度変わる
◆「ちょっと」「あっ」に込められた魔法の効果とは?


第4章相手を意のままにあやつるー極意編
◆相手を意のままにあやつる極意とは?
(1)愛対意識
◆対「人」関係が円滑になれば、満ち足りた人生になる
◆人間は自分がいちばん大事、しかしものごとには順番がある
◆相手を「好き!」と思い込んで話せ
◆「愛対意識」のない営業に客がつくことはありえない
◆自分のために売るのは邪道、やましさがないから自信をもって営業できる
◆「愛対意識」があれば部下の指導もうまくいく
(2)当然意識
◆「当然意識」を会得した者がスーパースターになれる
◆目的のあることは当然のごとく話し、ふるまえ
◆人は必ず「暗示」によってのみ行動する
◆品よく、さりげなく断定すれば相手は「暗示」にかかる
◆「当然意識」で"立ち話"を回避する
◆自然にふるまってお客から「許可」をとれ
◆お客の抵抗は「気にせんでください!」と断定すべし
◆「当然意識」でふるまえば契約締結も思いのまま
(3)不諦意識
◆最後の切り札ー「不諦意識」
◆何も売らずに帰ることこそ無礼千万と思え
◆あきらめるのは、あきらめないと決めていないから
◆「あなたの熱心さには負けた」
◆モノを売るのはすべて相手の幸福のため
◆人間は習慣の奴隷である

◆おわりに
posted by ひじき at 21:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書05

iPasアプリ

iPad用のアプリたち

■MediaCoder
http://www.mediacoderhq.com/
ハンディカムなどのホームビデオのAVCHD形式などをiPadのmp4にコンバートするツール

■iPhoneExplorer
http://www.macroplant.com/iexplorer/
Phoneの中身をディレクトリ表示できるので、写真やビデオを吸い出せるツール
posted by ひじき at 19:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | メモ03

2012年04月22日

ちょっと前の日本か:『サムスン式 仕事の流儀 5年で一流社員になる』

本日の一冊は、そのサムスンの仕事の流儀を、サムスンSDIのプラズマディスプレイ事業本部で活躍した著者が記したもの。よく売れているようだが、タイトルに釣られたものか、内容としてはエピソード中心でノウハウに昇華されていない。翻訳が良くないのかもしれないが。

・「一万時間の法則」というものを知っているだろうか。一日三時間ずつ一〇年間取り組めば、その分野の仕事に「精通」し、誰もが認める専門性を身につけることができる、という意味だ。これを一日三時間ではなく六時間にすると、「一万時間」に該当するのは、ちょうど五年目ということになる

・六時二〇分に着いていれば「約束を守った」ことになるが、六時二三分に到着したのだから「約束を守らなかった」ことになる。それは六時二一分でも二二分でも同じこと

・優れた報告書を書くにはまず、「過去─現在─未来」の視点のフレームを用いること

・サムスンでは仕事のスピードアップのために、退社前にその日の報告事項を整理して上司にメールを送る。こうして最終報告メールを送っておいて退社すれば、業務はストップしない。夜、役員がメールを開き、考え判断する時間ができることで、業務は「進行中」の状態になる

・究極の仕事を仕上げるには、議事録作成と回覧に加えて、もう一つ必要なものがある。それは、「フォローアップシート」の作成だ。議事録をもとに、自分がすべき部分をもれなく箇条書きにして、それを処理したかどうか、一つひとつチェックしながら仕事の仕上げをするのだ

・報告は、解決策のあるアクションでならなければならない

・業務をスピーディに進めるコツは「瞬間移動」のスキル。その日の業務に必要な資料をファイルごとに整理しておき、必要な資料がでてくるたびに準備しておく。その業務全体を一目で把握できる紙も重要

・忠誠とは、自分のやり方を捨てて、上司のやり方、上司の求めるレベルの結果を出すために、上司の視点・立場になること。仕事をうまく進めるために上司の心を読んで、期待されたこと以上に相手を満足させること

・上司が部下に与えなければならないのは、自分と一緒に仕事をすれば、必ず学ぶことがある、だから一緒にやろう、という気持ち。一緒に仕事をしただけで未来のビジョンを与えてくれる上司、何か一つでも学ぶことがある上申になれれば、部下をコントロールできる

・与えられた業務に、新しい仕事を見つけ出すことが重要

・自分がかなえようとしている夢を考えてみて、その夢をかなえるためにすべきことを一つひとつ書き出していくことは役に立つ

・成功に向かう要所でのポイントとしては、前向き、自信、余裕

サムスン式 仕事の流儀 5年で一流社員になる
ムン・ヒョンジン


サムスン式.jpg

●なぜ「サムスンマン」はヘッドハンティングされるのか?
●本物のエキスパートになるための「一万時間の法則」
●サムスンの「会議」とはどんなものか?
●「業務の証拠」を残すことを忘れるな
●ワイシャツの一番上のボタンを外してはならない
●退社時間について考えることは、自分の人生を考えること
●デスクの整理整頓が徹底される理由
●「出張報告書」は帰りの飛行機で書き終えろ!
●「接待」と「手土産」がビジネスを芸術に変える
●指示されていないことを先に気づいて動きなさい 
posted by ひじき at 06:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書05

2012年04月21日

書評と要約

本の書評と要約サイトのリンク

■要約
http://bukupe.com/

■書評
http://www.honzuki.jp/

■ビジネスブックマラソン
http://eliesbook.co.jp/review/
posted by ひじき at 06:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | メモ03

2012年04月15日

まずは机の引き出しを空にするか:『ノマドライフ』

これからは会社員こそ、1つの組織や場所にしばられないノマドワークライフスタイルで生きていくべき、というのがこの本の主張。中身としては、ノマドというよりデュアルライフのようだけど。

ノマドライフの準備として、
・基本的心構えや思考
・サラリー(安定)+復業(将来の収入)で稼ぐシステム
・復業が安定したところで退職しノマドライフに到達
といったノウハウを記載している。

ノマドライフを実践する人は少ないかもしれないけど、その考え方は参考にできそう。まずは、会社という場所への依存を減らすために、机の引き出しを空にして、会社に行かない1日を作るかな。

ノマドライフ 好きな場所に住んで自由に働くために、やっておくべきこと
著者:本田直之

ノマドライフ.jpg

1 なぜ、ノマドライフなのか?(「旧来型のスタンダード」から自由になる
 モノ・場所・時間・お金から自由になる ほか)
2 ノマドライフの実践―ワークとテクノロジー(どこにいても仕事ができるスタイル
 “ベーシックインカム”を手放してはいけない ほか)
3 ノマドライフの実践―お金と生活(お金があっても、ノマドライフは実現しない
 自由と生産性のマトリックスを知っておく ほか)
4 ノマドライフの実践―思考のトレーニング(減らすことで、自由が増える
 思考のストレッチをする ほか)
posted by ひじき at 05:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書05

世代論の面白い切り口:『「ワンピース世代」の反乱、「ガンダム世代」の憂鬱』

社会の中堅と若者では、重視するものが「タテ」と「ヨコ」で異なることを影響を与えたガンダムとワンピースから紐解いたもの。

それぞれの世代の特徴は、
・ガンダム世代の特徴:1960〜69年生まれ
キーワードは「組織への従属」「人類のニュータイプへの進化へのあこがれ」。「個人の感情は押し殺してでも組織に従うべきだ」という考え方。タテ社会という枠組みの中で生きているのが特徴。
・ワンピース世代の特徴:1978〜88年生まれ
キーワードは自由と仲間という価値観。「自分で正しいと思うことを判断する」という行動規範。ヨコ社会という枠組みの中で生きているのが特徴。
となっている。

ベースには、世代の性格を形作るものとして、行動規範の形成時期に起きた出来事が大きな影響を与えている、というものがある。具体的には、ガンダム世代の1962年生まれと、ワンピース世代の1982年生まれでは次のように出来事が違う。
・少年期(9-12歳):人生観に影響
 −1962年→オイルショック、ゴジラ対ヘドラ、大鵬・長嶋引退
 −1982年→バブル崩壊、就職氷河期、スーパーファミコン
・ティーンエイジ(13-19歳):行動規範の原型
 −1962年→ロッキード事件、キャンディーズ、ピンクレディー、ジョンレノン暗殺
 −1982年→阪神・淡路大震災、北拓破綻・山一廃業、9.11
・青年期(20-23歳):行動規範の完成
 −1962年→東京ディスニーランド開園、マハラジャブーム、人類革命
 −1982年→日韓ワールドカップ、iモード・携帯ブーム、ライブドアショック

世代論の面白い切り口。

「ワンピース世代」の反乱、「ガンダム世代」の憂鬱
著者:鈴木貴博

「ワンピース世代」の反乱.jpg

第1章 ワンピース世代論、ガンダム世代論
第2章 『ONE PIECE』とワンピース世代
第3章 ガンダム世代にとってなぜワンピース世代の若者は理解しにくいのか
第4章 『機動戦士ガンダム』とガンダム世代
第5章 日本社会の矛盾とガンダム世代の苦悩
第6章 ワンピース世代の反乱
おわりに これから何が起きるのか?
posted by ひじき at 05:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書05

2012年04月09日

アメリカの景気低迷は長期的な構造変化か:『大停滞』

アメリカ経済の繁栄を支えてきた条件である「容易に収穫できる果実」は食べつくされた、というのがこの本の主張。

具体的な果実とは
 1)無償の土地
 2)イノベーション
 3)賢いながらもこれまで教育を受けてこなかった子どもたち
のことで、19世紀までに1)が消滅し、現在は2)と3)が消滅しつつある。

IT産業は生活を変えたのでは、と思う人もいるが、過去のイノベーションと異なり、雇用や収入を生み出していないので果実にならない。

現在の経済危機によって短期の変動に気をとられがちであるが、長期的にはこれらの条件が失われたことが、アメリカの将来にとって大きな意味がある。

実は、1973年以降、アメリカは大停滞を経験してきた。2008年の世界金融危機を招いた一因は、この大停滞だった。自分達のことを金持ちだと勘違いし莫大な借金をしたが、実際は自分で思っていたほど金持ちでなく、金融危機という形で自信過剰と自己満足のツケを払わされたと著者は言う。

アメリカ経済の新たな視点を示す1冊。


大停滞
著者:タイラー・コーエン


大停滞.jpg

第1章 「容易に収穫できる果実」は食べつくされた
     ――無償の土地、イノベーション、未教育の賢い子どもたち
第2章 経済の生産性はみかけほど向上していない
    ――政府部門、医療部門、教育部門の本当の「成長力」
第3章 インターネットはなにを変えたのか?
    ――ものの値段、「生産」の意味、収入のあり方
第4章 容易に収穫できる果実の政治学
    ――再分配派の誤り、減税派の誤り、保守とリベラルの逆転現象
第5章 深刻な金融危機を招いた「真犯人」
    ――金融機関幹部と美術館長、そして私たちみんなが犯した過ち
第6章 出口はどこにあるのか?
    ――過去と現在、その大いなる違い
解 説 「夢の未来」が失われた後の経済学
posted by ひじき at 21:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書05

道州制のメモ

これからの公共ビジネスを考える上で、道州制をベースにするのはいいかも。

■『道州制

道州制.jpg

・道州制を導入する理由
 −中央集権→地方分権
 −広域化への対応
 −行財政の効率化
   ↓
 −経済生活圏と行政圏が一致
 −魅力ある地域圏、都市圏ができる
 −大都市圏の一体的運営で経済活力が向上

・デメリット
 −国民は道州制を望んでいない。府県で育んだ文化を失う
 −制度を変える前に、現行の都道府県で広域連合をつくり広域対応にしたらどうか
 −道州制であまり区域を広げると、自治体に地域住民の声が届かなくなる
 −各動州の間で経済格差が広がる
 −道州制の権限を強くすると、国家全体が統一性を失いバラバラに

・背景
 −地方分権改革が本格化し、それに伴い平成大合併による市町村数が約半数に減少し、府県昨日の空洞化が著しいこと
 −交通通信手段の革命により、広域生活圏、経済圏が成立し、もはや明治半ばにつくられた47の府県の区割りは時代に合わなくなったこと
 −1000兆円にも及ぶ債務残高を抱え、未曾有の国家財政危機を救う改革手段として考えられていること
 −主要政党が地方自治強化の憲法改正として道州制を揚げ、その改正に向けた具体的な動きが始まったこと

・影響
 −海外では自治体が行政体から経営体へ変貌する動きが急。例えばデンマーク


・普及
 −自民党時代に検討されたが、政権交代で失速


■『道州制で日はまた昇るか


道州制で日はまた昇るか.jpg

        地方分権
      ドイツ|  アメリカ
   スウェーデン|
         |
 大きな政府 −−−−−−小さな政府
        |
         |
   日本(現状)|
        中央集権
posted by ひじき at 06:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | メモ03

2012年04月01日

情報を集めるより考えること:『イシューからはじめよ』

仕事の出来る人は、同じ仕事をした時に他の人より10倍仕事が早く生産性が高い訳ではない。

「生産性」の定義は簡単で、「どれだけのインプット(投下した労力と時間)で、どれだけのアウトプット(成果)を生み出せたか」ということだ。いくら生産性が高くても、やっている仕事の内容にまったく価値がないのであれば、その仕事は評価されない。かけた時間で評価しようとする努力・根性論は「犬の道」と著者は言う。

では、価値のある仕事とはどんな仕事か。そこで重要になるのが、「イシュー度」、つまり、どれぐらい問題に答えを出す必要性が高いのかということと、「解の質」、つまりそのイシューに対してどれくらい明確に答えを出せているのかの度合いの二つだ。

書名になっている「イシュー」とは、「何に答えを出すべきなのか」ということ。
具体的には、
・2つ以上の集団の間で決着のついていない問題
・根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題
を指す。

イシューを見極めるためには「実際にインパクトがあるか」「説得力あるかたちで検証できるか」「想定する受け手にそれを伝えられるか」という判断が必要。「絵」や「図」はイメージをつかむためには有用だが、概念をきっちりと定義するのは言葉にしかできない技だ。

世の中にある「問題かもしれない」と言われていることのほとんどは、実はビジネス・研究上で本当に取り組む必要のある問題ではない。世の中で「問題かもしれない」と言われていることの総数を100とすれば、今、この局面で本当に白黒をはっきりさせるべき問題はせいぜい2つか3つくらい。

人間は課題や問題を発見すると、すぐに対応したくなってしまう生き物だ。だが、重要なのは、「この問題は本当に今解決する必要がある問題なのか?」を考えること。そしてもう一つ大切なのは、「この問題に取り組んだ時、自分には解決する手段があるのか」を予測することだ。答えを出すことができない案件に取り組むことは、時として膨大な時間を捨てることになる。

良いイシューは
・本質的な選択肢である
・深い仮説がある
・答えを出せる
ということ。

考えると悩むは違う。
・「悩む」=「答えが出ない」という前提のもとに、「考えるフリ」をすること
・「考える」=「答えが出る」という前提のもとに、建設的に考えを組み立てること

知らない人に電話でインタビューを申し込むことを英語で「コールドコール」と言うが、これができるようになると生産性は劇的に向上する

情報収集の効率は必ずどこかで頭打ちになり、情報があり過ぎると知恵が出なくなるものだ

定量分析の3つの型
・比較(同じ量・長さ・重さ・強さなど、何らかの共通軸で2つ以上の値を比べる)
・構成(全体と部分を比較する)
・変化(同じものを時間軸上で比較する)

閾値を超えない入力は意味を生まない

(実験には)2つの結果がある。もし結果が仮説を確認したなら、君は何かを計測したことになる。もし結果が仮説に反していたら、君は何かを発見したことになる。

イシューからはじめよ
 知的生産の「シンプルな本質」
 著者:安宅和人


イシューからはじめよ.jpg

はじめに 優れた知的生産に共通すること
■序章 この本の考え方―脱「犬の道」
■第1章 イシュードリブン―「解く」前に「見極める」
■第2章 仮説ドリブン(1)―イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる
■第3章 仮説ドリブン(2)―ストーリーを絵コンテにする
■第4章 アウトプットドリブン―実際の分析を進める
■第5章 メッセージドリブン―「伝えるもの」をまとめる
おわりに 「毎日の小さな成功」からはじめよう
posted by ひじき at 18:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書05